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くすりを止める時

リバウンド現象

処方された薬を使っている場合に、良くなったからといって自分の判断でかってに薬を止めてはいけません。調子が良くなったと感じられるのは薬が効いているからとも考えられます。薬を急に止めたことによって、それまで抑えられていた症状がかえって悪化する場合があるのです。これをリバウンド現象といいます。

くすりを飲む→調子がよくなる。くすりを勝手に止める→症状が悪化する。(リバウンド現象)

医師は、症状が一時的に良くなっても急に薬の使用を中止するのではなく、段階的に量を減らしたり、弱い薬に替えることで、リバウンド現象を防いでいます。必ず医師の指示に従いましょう。

市販薬は一般的に効き目が穏やかなので、リバウンド現象がおこることはほとんどありませんが、心配な症状がある場合は医師・薬剤師に相談しましょう。

リバウンド現象の例

◆高血圧の場合
血圧が下がったからといって、薬を急に止めてしまうと血圧が反動的に上昇し、心筋梗塞や脳梗塞を起こすことがあります。

◆胃潰瘍の場合
痛みがおさまったからといって薬を急に止めてしまうと、治りきっていない潰瘍部分から出血することがあります。これは、薬で胃酸の分泌が抑えられていた状態から、薬を急に中止したことで一気に大量の胃酸が分泌されて、胃潰瘍が再発することもあります。

◆抗生物質の場合
症状が良くなったと思って薬を急に止めてしまうと、細菌が完全に死滅していないために、細菌が増殖してしまう場合があります。

◆ステロイド剤の場合
体外から強力なステロイド(副腎皮質ホルモン)を与えているため、もともと副腎で造られていたステロイドの量が、以前より減少してしまいます。この状態で薬を急に止めると、炎症を抑えるものがなくなるために、ひどい炎症が再発することがあります。

くすりの効果がないと思った時でも

症状が良くなった場合はもちろん、薬が合わない・薬が効いていないと思った場合でも自分の判断だけで薬を止めたり、決められた量を変更したりするのはやめましょう。必ず医師・薬剤師に相談してからにしましょう。

正しい処方が行われていても薬の効果が現れないことがあります。また、患者さんが副作用などの影響で自分に合わないと判断し、薬を飲むのを止めてしまったりすることがあります。医師や薬剤師に相談すれば、違う薬に替えてもらうことも可能です。命にかかわることもありますから必ず医師・薬剤師に相談しましょう。

監修:
慶應義塾大学 薬学部 医薬品情報学講座
教授 望月 眞弓先生