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くすりの品質と安全

さまざまな基準

私たちが品質のよい薬を安心して使うことができるように、薬の製造から使用されるまでの各過程で厳しい基準が定められています。

◆GMP
薬の製造業者に関してはGMP(Good Manufacturing Practice)「医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準」が定められており、原料の 保管、品質チェック、製造工程中の中間製品の品質検査による工程管理、最終製品の品質検査・保管などのマニュアル化が行われることが基本となっています。

GMPを守ることにより、高い品質が確保されています。2005年の薬事法改正においてGMPに適合していることが医薬品製造業の許可基準となっています。

◆GQP
薬の製造販売業者に対しては、GQP(Good Quality Practice)「医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質管理に関する省令」により、医薬品について市場に対し最終的責任を有する製造販売業者が、製造所のGMP遵守を管理・監督すること、品質の確保された医薬品などを市場に出荷すること、流通後の医薬品等の品質を確保することなどを、適切に実施するために必要なシステムの構築をすることなどが定められています。

錠剤を創る工程の一例

◆原材料全ての受け入れ検査
薬の本体である原薬や、容量・重量を与え扱いやすくする賦形剤(乳糖、でんぷん粉など)について受け入れ検査を行います。 この検査は、ラベルや包装材料などの資材や、薬の最終包装までの製造に関係するもの全てに及び、一定の基準に合格した品質のものを受け入れます。

◆錠剤の製造までの間
原薬、賦形剤を秤量して均一に混ぜ合わせ、錠剤を製造(打錠)しやすくするために顆粒状にします(造粒)。 顆粒を打錠機にかけて錠剤をつくり、砂糖がけ(糖衣錠)やフィルムコーティング(フィルムコート錠)を行います。 ここまでの工程の間にも数回の検査が行われます。

◆錠剤完成時
錠剤が完成したら物理的、化学的検査のほかに、変質・変形していないかなどの検査が行われます。

◆包装、製品出荷検査
錠剤の包装、添付文書を入れた最終包装の後、製品出荷検査により厳密な検査が行われ、製造部門で作成された記録や、品質部門での記録など総合的に判断して「製造所としての出荷可否」を判定します。その後、総合的に「製造販売業の市場への出荷可否」を判定した後に、製品の流通が可能になります。

糖衣錠製造工程の一例。原薬・賦形剤/受入検査→秤量→混合/含量検査→造粒→混合→打錠/含量検査→糖衣→印刷/中間製品検査→包装/製品出荷検査→製品

◆製造環境
薬を製造する環境についても、温度、湿度を一定にしたり、清掃の頻度や手順、使う清掃器具や洗浄剤の種類まで細かく決められ、厳しく管理されています。

薬事監視員

薬の製造業者、製造販売業者だけでなく、公的な機関にも薬の品質や安全を守る働きがあります。

薬事監視員は、厚生労働省や都道府県、保健所設置市、特別区などに所属し、医薬品などの不良品が発生したり、医薬品として承認されていない薬が販売されている疑いがあったときなど、医薬品の製造販売業者、製造業者、薬局などに立ち入って調査をしています。

現在、全国で約3,500人が配置されており、医薬品などの品質や安全保障のための業務に携わっています。

薬局での品質確認

薬局でも薬の品質の確認が行われています。薬局は、随時医薬品の試験・検査を実施し、品質確認することが義務づけられており、各地域の薬剤師会の試験検査センターなどでも品質確認をしています。日本薬剤師会でも、独自に医薬品の品質が保たれているか監視しています。

監修:
慶應義塾大学 薬学部 医薬品情報学講座
教授 望月 眞弓先生