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妊婦さんに知ってほしい話

妊娠とくすり

過妊娠中に薬を用いると、胎児に影響を及ぼすことがあります。

母親の身体と胎児の間にある胎盤を通して、母親から酸素や栄養が与えられたり、胎児から炭酸ガスや老廃物が母親に戻ってきたりしています。母親が薬を飲むと、薬によっては胎盤を通って胎児の血液中に入ることがあります。

胎盤を通って胎児の血液中に入ることがあります

胎児の身体は未熟で、体内に入った薬を十分に排泄できません。また、胎児が尿として羊水の中に出した薬は、羊水の中から再び胎児の身体にもどってくることがわかっています。薬の種類や量、妊娠期間などによって違いがありますが、奇形や発達障害などの恐れもありますので、妊娠中に市販薬などを服用したい時、産婦人科以外で診察を受け、薬を処方してもらう場合は必ず医師に相談しましょう。

妊娠期間とくすりの影響

◆妊娠3週位まで(無影響期)
妊娠に気づかずに薬を飲んでしまう場合が多い時期です。
◆妊娠4週から7週前後(絶対過敏期)
重要な器官(神経・心臓・消化器官・手足など)が作られる最も大切な時期。奇形を起こす可能性がある時期です。
◆妊娠8週から16週前後(相対過敏期・比較過敏期)
胎児によっては、重要な器官の形成がこの時期にずれこむこともあるので、薬の服用は慎重に。
◆妊娠17週以降(潜在過敏期)
この時期、奇形の心配はほとんどなくなりますが、血管が収縮したり、へその緒が圧迫されたりすることにより、胎児の動きや発育への影響が心配されます。特に鎮痛剤は、長期に使うと母体の貧血、産前産後の出血、難産、死産、新生児の体重減少などの危険性が高くなる恐れがあります。
妊娠中はもちろん、妊娠の可能性のある方は十分注意しましょう。

妊娠期間とくすりの影響

出典:虎ノ門病院『妊娠と薬相談外来』

妊娠中にくすりを使う場合

妊娠中、どうしても薬が必要になることがありますが、自分の判断で市販薬などを飲まずに、必ず医師の指示に従ってください。

妊娠中のくすり

医師は、できるだけ安全な薬を短期間使用することで、胎児への影響を最小限に抑える処方を行います。

母体が病気のままでは、胎児に悪影響を及ぼすこともありますし、体調不良の症状には、妊娠中毒症などの重い病気が隠れていることもありますから、身体の不調が出た時には産婦人科の医師に相談し、必要な治療はきちんと受けることも大切です。

一般的に、漢方薬やぬり薬、はり薬などは安全だと考えられていますが、妊娠中は身体が敏感になっているため異常が現れやすく、身体に合わないと危険な場合もあります。また、種類によっては胎児への影響が心配されるものもあります。いずれにしても、妊娠中に薬を使う時には必ず医師に相談しましょう。

◆ビタミン剤を多量にとることにも注意が必要

妊娠中でも、ビタミン剤ぐらいは大丈夫だろうと思っている女性は、けっこう多くみられます。ところがアメリカでは、妊娠初期にビタミンA剤を多量に使用した結果、胎児の奇形が起こった事例が報告されています。ビタミンAそのものは必要なのですから、ビタミン剤から必要以上にとるのはやめ、食べ物から自然にとるようにすれば安心です。また最近は、女性の喫煙者が増え、妊娠中でもタバコを吸う姿をみかけます。胎児へのタバコの影響としてはっきりわかっているのは、出産した赤ちゃんの平均体重が少ないこと、そして早産や流産がタバコを吸わない人の約1.5倍にもなることです。これは、タバコに含まれるニコチンなどが、胎児の酸素不足を引き起こすためといわれています。

参考:日本製薬工業協会『くすりの情報Q&A55』

持病のある人の場合

ぜんそくや、てんかんなどの持病により薬を飲んでいた人が、妊娠に気づいて急に薬の服用をやめてしまうと、母体がバランスをくずし、胎児まで危険な状態になることがあります。持病をコントロールすることが大切ですから、自己判断はせずに主治医に相談しましょう。また、妊娠前から主治医とよく話し合っておくとよいでしょう。

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監修:
慶應義塾大学 薬学部 医薬品情報学講座
教授 望月 眞弓先生
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